文系の方において、高校理科の選択科目を何にするか。
これは大学入試に大きく関わる重要な決断となります。
文系の方にとって理科の基礎科目選択は、
他の人と差をつけやすい科目になります。
理系と文系ではセンター試験での理科の扱いは大きく変わります。
当然、理系と同じように文系が理科基礎の選択をしていたのでは、
高得点はのぞめません。
「物理」、「化学」、「生物」、「地学」で、
文系におすすめの組み合わせは、
「生物」と「地学」だと言われています。
一般的に、文系の方が高校理科で選択する割合は、
圧倒的に生物が多く、続いて化学、そして地学になります。
ん?おすすめは生物と地学なのに、なぜ生物の次が化学になるの?
もちろん、それもこの記事で詳しく説明していきたいと思います。
●高校の選択科目理科の文系にとってのおすすめは?
文系にとって、理科選択のおすすめは生物と地学です。
しかし、理科科目の難易度は人によって大きく変わります。
そのため、あなたに合った理科科目を知るには、
まず物理、化学、生物、地学の違いを知りましょう。
一般的に、物理と化学は、
理科Ⅰと言われ、積み重ねの科目です。
それに対して、生物と地学は、
理科Ⅱと言われ、暗記科目と言われています。
生物も地学も暗記科目と言われるだけあり、
用語の暗記さえしっかりしていれば、
センター試験でまずまずの点数がのぞめると言われています。
逆に物理と化学は積み重ねが必要です。
つまり、1学期の内容でつまずくと、
その後はもう何を言ってるのか理解できなくなる恐れがあるのです。
物理、化学、生物、地学、難易度は人によって変わるものです。
だからこそ物理、化学、生物、
地学の中から簡単なものを選びたいですね。
それでも文系が選ぶ理科科目は生物、地学が多くなります。
これは化学、物理とは違い、
生物と地学は単元ごとに内容がほとんどがらりと変わるからです。
つまり、1学期の単元の内容は解らなかったけど
2学期の内容はよく解った。
と言うようなことが生物、地学ではよくあります。
また文系で生物と地学を選ぶのは、
お互いの教科でシナジー効果が得られるからです。
例えば、生物の進化を学ぶ上で地球の歴史も学ぶ必要があります。
地球の歴史を学ぶと地質なども勉強しなければなりません。
これは地学の内容です。
地質を学ぶとバイオームなど植物について学びます。
これは生物の内容になります。
このようにお互いが関係しあう内容を勉強することがあるので、
勉強する時間が短縮され、理解も深めやすいのです。
しかし、冒頭で文系に多く選択されるのは生物と化学と書きました。
これは地学を取り入れている学校が少ないためです。
なぜ地学を取り入れないのか。
これは、化学がほとんどの高校で
文理問わず基本的に履修することになるからです。
理由は、理科の教員の中で、
化学を専門にしている先生が圧倒的に多いからです。
熟練で授業も解りやすい先生が多くいるため、
センター試験での高得点につながりやすくなります。
化学は積み重ねの学問ですが、
実験も多く、生物とも関りがあるため
文系の方には物理より選ばれやすいです。
●文系にとって物理、化学、生物、地学で難易度が高いのは?
文系の方にとってもっとも苦手になり得る科目は物理でしょう。
物理は計算問題が多く、しかも文字を使った計算です。
あなたが、文系だけど物理は得意というのであれば、
もしかすると理系に向いていたかもしれません。
文系では物理と生物を選択したときのデメリットはかなり多くなります。
まず、高校内容で物理と生物が関係する単元がほとんどありません。
先述の生物と地学のようなシナジー効果は、まずないでしょう。
化学と物理は計算問題が多くなります。
特に物理は複雑な計算問題がほとんどで、
物理では、この問題が解けるなら
数学も高得点がとれると言うくらいの問題が出ます。
文系科目で高得点を取れるように勉強しつつ、
数学的要素の多い物理でも高得点をとるのは、
文系の方にとってかなり難しい作業になるでしょう。
化学も難しい計算などもありますが、
生物と関係する化学式や化学反応式などもあるので、
物理に比べればまだ高得点が狙いやすいのです。
●受験勉強で、文系の理科基礎はいつからやればいいの?
もちろん、受験勉強を始めるのであれば早いにこしたことはありません。
しかし、それは勉強を始めた時のやる気と根気が、
受験日まで維持できればの話です。
さらに学校によっては、理科基礎科目の選択は、
高校2年生になってからというところも多いです。
そのため勉強を始めるのは、
物理、化学、生物、地学を選択してからでも十分間に合います。
理科の基礎科目は、内容がそこまで難しくないので、
実際に授業を受けてみて、
解らないので独学で別の科目を勉強する人もいます。
高校3年生になってから独学で勉強しても高得点が狙えます。
しかし、それは他の教科を無視して、
理科基礎科目だけ勉強した場合です。
文系で、文系科目で得点が伸びず、
50点ずつしか配点がない理科基礎科目で点数が伸びても、
それでは本末転倒です。
やはり、遅くても高校2年生の冬くらいから
勉強を始めることをお勧めします。
そして、大切なのは、勉強を始める時にどこまで周りを活用できるか、です。
学校の先生や、場合によっては塾や家庭教師で、
解らない所はすぐに質問する姿勢を身につけましょう。
まとめて勉強するのではなく、
少しずつ空いた時間に単語を覚えるだけで、
理科基礎科目の点数は安定します。
●まとめ
文系の方にとって理科の選択科目は、
生物と地学がもっとも望ましいと言えます。
しかし、学校によっては地学が選択できず、
化学を選択することもあります。
それでも理科基礎科目の内容は、
受験勉強の期間を十分とって勉強すれば、
高得点も狙える難易度です。
つまずいた所や解らなかった所を質問することができれば、
文系科目と同じくらいあなたの武器になることでしょう。