医学部でもセンターの理科選択は普通の理系と違う?!お勧めの選択は?

学問・講師

センターで理科選択のおすすめは理系なら化学と物理です。
理系の場合、化学はほぼ必修となります。
なので実際は残りの1科目を、
物理にするか生物にするかの選択になります。

一般的に、理系選択の場合は、生物より物理を選択します。
これは物理が数学と関係してくる部分が多いからです。

進学先や大学で何を研究したいかなど、
色々な要因で物理ではなく生物を選択する人もいるでしょう。

志望学部が医学部でも理科選択は化学と物理が多くなります。
やはり大学ごとにみても医学部は、最難関になっています。

しかし、理系の学部と違い、
医学部に本当にお勧めの組み合わせは、化学・生物です。
これは受験だけではなく、その後の大学生活を加味した結果です。

●センターでの理科選択、理系が選ぶのは?

センター試験での理科組み合わせは理系の中でも違ってきます。
標準的な大学を目指すのか、難関大学を目指すのか。
大学に進学して何をしたいのかも関わってきます。

センター試験で理科選択のおすすめは、
先述した化学+物理(数学)です。
難関大学では、勉強する時間を1分1秒無駄にできないので、
物理で数学も兼ねているのはとても魅力的です。

物理が生物に変わることもあります。
理系では、化学が決まっていて、理科選択は物理か生物となります。

化学が決まりなのは高校の教員の中で、
地学を専門的に指導できる教員が非常に少ないためです。

そして化学の専門教員が非常に多数を占めるため、
化学が決まって、残りを選択する形になるのです。

先述した通り、物理と数学が重なる範囲があるので、
勉強時間を節約でき、その分他の教科の勉強時間に充てられるため、
難関大学や医学部を受験する理系によく選ばれる組み合わせです。

しかし、センター試験の理科は基礎をそのまま発展させたような問題ではありません。
かなり難易度は高く、10数年前には大学で学んでいたことを、
今では高校で学ぶレベルです。

それほど難易度は高いため、無理に化学・物理の組み合せではなく、
あなたが得意なものでいいのです。
少数はなりますが、生物を選択する人もいます。

しかし、医学部でこの組み合わせはあまりお勧めできません。
もちろん医学部も難関校と同じように、
1分1秒を無駄にできません。
それでも化学と生物をお勧めする理由はちゃんとあります。

●医学部なら理科の一科目は絶対化学!

理由は、化学は専門にしている先生が非常に多いからです。
難関大学や医学部を受験するのであれば、
周りのサポートは必須です。

自分の解らない問題を先生に質問したけど、
明確な解説を聞けなかった。
これでは難関大学や医学部を目指すことができません。

もちろん、ほとんどの先生方は難関大学の問題でも、
詳しく解説することができます。

しかし、他の生徒の質問に対応していたり、
出張や会議で質問に解答できなかったりした場合があります。
そんな時、あなたを担当してない先生にも質問できるのは、
非常に強みになります。

次に化学は医学に薬学にかなり近い学問だからです。
薬は当然化学物質の集合体であり、
人体もまた化学物質が集まってできています。

どんな薬品がどんな効果をもっていて、
人体にどのように作用するのかを理解し、
同じ成分があれば他の薬であっても同様の効果がのぞめる。
これは医療機器にも同じことが言えます。

●高校の理科選択、医学部を目指すなら二科目めは物理?生物?

医学部を受験するさい理科の選択科目は悩むところです。
先述では化学は絶対必要と書きましたが、二科目めはどうしよう。

私の教員経験上、医学部、薬学部、獣医学部を目指すなら、
二科目めは絶対生物をおすすめします。

多くの医学部進学者は物理を選択していることでしょう。
これは先述した通り、物理と数学は似た内容が多いため、
勉強時間を節約できるからです。

さらに物理は、医療機器や器具にも応用され、
物理の知識があれば器具に工夫が生まれ、
より高い効果を発揮することが期待できます。

しかし、私は医学部の理科選択科目は絶対に生物をおすすめします!
生物は、物理とは違い計算問題は多くなく、
また計算問題の難易度もそれほど高くはありません。

そのため数学と関係することも少なく、
生物は生物で時間をとって勉強しなければなりません。

しかも単元ごとに大きく内容が変わるため、
最初の方にすらすら問題が解けたからといって、
後半も解けるとは限らないのです。

もっと言えば、単元が変わると全く解らない。
そんな状況もありえます。

これは医学部を受験する人にとっては、
かなりのデメリットになります。

しかし、医学部を受験する人には、
合格後も視野に入れて勉強してほしいのです。

医者や獣医、薬剤師を目指す上で、
必ず相手にするのは、人間や動物。
つまり、生物です。

薬の開発や、医療機器の製造に携わることになっても、
最終的にそれらを扱うのは生物なのです。

近年、ノーベル賞を受賞する日本人も増えています。
ノーベル賞は、物理学、化学、生理学・医学、文学、
平和の5つの部門があります。

物理と化学は別部門なのに、
生理学と医学は同部門になっています。

これはそれだけ生物学と医学が、
近しい学問だというあらわれと言えるでしょう。

そのため、ほとんどすべての医学部では、
高校内容程度の生物学が履修されているものとして、
講義が開講されます。

物理を選択していたため生物の内容が解らず、
だから大学で個人的に勉強する羽目になったり、
塾に通ったり、家庭教師を頼むことになったり。

私の教え子でも医学部に進学したものの、
物理を選択していたため講義についていけず、
留年を余儀なくされた人もいました。

また、医学部生にも話を聞くと、
「生物をとっておけばよかった」、
「ほとんど物理使わない」、
そんな声を多くききました。

●医学部は、理科をいつから勉強すればいい?

これは言わずもがなですが、早いにこしたことはありません。
ある程度の学力で入試をパスできる大学学部なら、
自分の専門教科の合間に理科の勉強をするのもいいでしょう。

しかし、医学部を目指すなら、
センター試験でボーダーに達しないなんていうことは、
万が一にも避けたいところです。

そのため、理科の科目選択を行った段階で、
毎日勉強を怠らないようにしましょう。

化学や物理は積み重ねになるので、
授業を受けていればそれだけで、
ある程度復習も兼ねることになります。

しかし、生物を選択しているのであれば、
毎日、少なくとも定期的に過去の単元を勉強しないと、
良い結果は出せません。

物理選択よりも生物選択は、
勉強に費やす時間が多くなるかもしれません。
それでも入学後を考えるのであれば、
生物が確実に必要になるでしょう。

●まとめ

どんなに頭の良い人でも、
人間は忘れていく生き物です。
学んだ内容を使わないと、
どんどん忘れていきます。

理系で受験を考えるのであれば、
自分の得意な科目を選べば、
それがそのまま強みになります。

珍しいケースですが、
物理・生物という組み合わせで受験をした人もいました。

しかし、医学部を目指すのであれば、
やはり生物は受けてほしいと思います。

生物選択は多少難しいところもありますが、
合格後を考えるのであれば、
また毎日勉強をする習慣があるのであれば、
医学部受験される人には、
必ずプラスに働くことでしょう。

今回の記事が、理系や医学部選択する人の、
理科の科目選択の助けになればと思います。

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